ラジエター破裂と棚落ち

broken radiator

パックリと口をあけたロアタンク部分

サーキット走行中ラジエターのロアタンク側が破裂した。
まあ、古い車両なので、樹脂製のタンク部分は劣化して割れやすくなっていたのでしょう。しかし、カシメ部分とかから漏るとかいうのは良く聞きますが、いきなりパックリ割れるとは・・・
他に、エンジンルーム内がオイルでベトベトという症状もあったが、特にオイル漏れしている箇所は無し。
多分、ブローオフが大気開放だから、オイルキャッチタンクを通り抜けてインテーク側にまわったオイルが吹き出していたんだと思います。しかし、正常時そのような多量のブローバイが出るわけは無く、帰りもオイル漏れば収まっていたので、当日は原因はわからなかった。っていうかそれどころじゃなかったし。

とりあえず、ホームセンターでエポキシ接着剤を購入し、補修したところ、何とか家までは帰れそうな感じに。
圧を掛けるとまた破裂してしまいそうなので、ラジエターキャップはせずに雑巾を載せて、油温計を頼りに帰ります。大体15km位で給水しないとダメで、6,7回途中停車を余儀なくされました。時間は普段の倍程度掛かったものの何とか自走して帰還。友人やガソリンスタンドの店員さんに感謝です。

new radiator

ウォータージャケットと燃焼室の間が繋がったヘッドガスケット

ウォーターポンプはサーキットに行く前から少しにじみがあったのですが、この一件でトドメを刺された模様で、もはやダダ漏れ状態。分解は不可という事で新品を頼んだが、部品が週末までに来なかったので、予備のエンジンから取り外して交換。
ラジエターはKOYOの新品が2万円程度で出ていたのでこれを購入。

とりあえずこれでエンジンを掛けてみると、どうもアイドリングが安定しない。間もなく、エキゾーストから大量の水蒸気が!
ラジエターの水も目に見えて減っているし、オイルにも水が混じっているではありませんか。ヘッドガスケットから燃焼室に水が入っていることは明らかです。始めヘッドの歪みのせいかとも思いましたが、ガスケットを外してみるとスカスカになっていました。これじゃあ漏るわな。
オーバーヒートでガスケットもダメになっていたのでしょうが、圧を掛けていなかったのでかろうじて水が浸入せずに済んでいたと思われます。

ガスケットは新品に、ヘッドも0.3mmの歪みがあったので一応予備のエンジンから移植。
オイルラインに水が入って入ってしまったので、安いオイルを買ってきて3回くらい交換しました。
水と油なので分離するかと思いきや、エンジンオイルは比重が比較的大きいのか、コーヒー牛乳みたいに白濁した状態になってなかなか分離することはありません。
コロイドになっているだけなら、沸騰させれば水分だけ蒸発してくれるような気がしますが、どうなんでしょ?

さて、これで一応直ったと思ったのですが、全開状態で失火している模様で加速しない。
ブローバイも相変わらず量が多かったが、棚落ちにしてはエキゾーストから白煙も出ていないし、原因がわからずしばらく悩む。
若干プラグコードの抵抗値が高かったので、切り分けのために交換してみると、失火は解消。以前と同様の加速を取り戻した。断線とか、規定値を割り込んでいたわけではなかったのですけどねぇ。それにしても、次から次へとよく壊れる。

しかし、なんでブローバイが増えたのか。という疑問を抱きながら様子を見ていると、数日後、交差点で停車時にエキゾーストから白煙がではじめた。やっぱり棚落ちだったのかぁ!!
白煙が出始めたら悪化するのはあっという間で、数kmの走行で人目がはばかられる程に。信号で停車するたびに「おいおい大丈夫かよ」的な目で見られるから結構恥ずかしい。
各交差点で、信号が赤にならないことを願いつつ家路につく。

原因がハッキリしたのは良いが、結局ブロックも交換することになった。こんなことならはじめからエンジン載せ換えたほうが早かったな。しかし、予備のエンジンは全然整備していなかったからなぁ。後回しにせずにキチンと整備しておけば良かったとちょっと反省。

これくらいの空間を確保する。

今回、ミッションは交換しない予定なので、ミッションを下ろさずにエンジンが下ろせるか試してみました。エキマニは外さないとダメですが、インマニは電装系は外さず、つるしておくとヘッドは外せます。エンジンを下ろす際には、エアコンのコンプレッサーとそのステー、ウォーターポンプなども外して写真のようにある程度の空間を確保します。
オイルパンは必ずしも外す必要は無いですが、外した方が作業は楽です。出来ればオイルフィルターのブロックも外してしまった方が良いですね。
エンジンクレーンをセットし、ミッションとエンジンを分離した後、ミッション側を上方に傾けるようにして持ち上げていくと、上側からブロックを取り出すことが出来ます。

1st piston2nd piston4th piston

棚落ちしたピストン。1番は引っ張っても取れなかったが亀裂があるのがわかる

さて、肝心のピストンはどうなっていたかというと、なんと3気筒(1,2,4気筒)も棚落ちしていました。
ピストンの見た目に反して、シリンダー側はそれほど深い傷は無いものの、ホーニング跡も消えてつるつるになってきているし、真円度も基準値割ってるのでボーリングしないとダメですね。
ある意味これで走れてしまうのだから頑丈なエンジンですね。だけど、エボ2のピストンは1stリングと2ndリングの間で、材質が異なっているためこの部分が割れやすいようです。
棚落ち経験2回目なので、エボ9用のに交換予定。その話はまた別の機会に。